このブログは外国人と仕事を進めていく上でどのようにコミュニケーションを取るべきか、私のこれまでの経験と異文化コミュニケーションの理論を交えながら考察しています。
この投稿では私の基本的な考えやこのブログをご利用頂く上での留意事項をまとめておきます。
目次
ステレオタイプを持たないこと
このブログでは、異文化コミュニケーション理論で用いられる以下のような「文化指標」を多く取り入れています。
・ハイ・コンテクスト/ロー・コンテクスト
・ポリクロニック/モノクロニック(時間感覚)
・個人主義/集団主義、等々
そして
「〇〇人はハイ・コンテクスト」、
「〇〇人はポリクロニック(時間感覚に疎い)」、
「〇〇人は個人主義的」
という言い方を確かにしています。
しかし、このブログをお読み頂く皆さんに是非ご理解頂きたいのですが、
私は何も「〇〇人はこういう人達」というステレオタイプを吹聴するためにこのブログを書いているのではありません。
皆さんの周りの日本人を眺めてみればわかるように、日本人といっても多種多様です。
上司に対して思うことをなかなか言えない人もいれば、相手が誰であろうと面と向かって意見を言う人もたくさんいます。
時間に厳しい同僚もいるでしょうし、遅刻がなぜか多い同僚の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
皆さんに是非お願いしたい点として、このブログの記事を通して描かれている各国の人々の特徴については
「そういう傾向があるんだ」
という認識だけに留めてください。
「アメリカ人は世界で最も直接的、明解なコミュニケーションを重視する」
と私のブログでは確かに言っています。
日本人と比べると、確かにそういう傾向がある、
しかし、そうではないアメリカ人もたくさんいますし、文脈次第では直接的・明解なコミュニケーションをしないアメリカ人にはいるんだ、ということは是非心に留めておいてくださいね。
異なる仕事の仕方を否定しないこと
仕事に対する価値観が違えば、仕事のやり方も変わります。
この広い世界では、日本人が良かれと思うことが異国では忌避されることであったり、そこで生まれ育った人々にとっての「常識」と異なることがあるのは当然のことです。
生まれも育ちも違う、
教育システムも違う、
社会事情も違う、
経済構造も違う、
宗教も違う、
歴史も違う・・・
世界はこうした多様性に満ちた社会です。
ですから外国人と一緒に仕事をする上で、彼等・彼女等の仕事への向き合い方、仕事のの取り組み方が違うのは当然のことだとまずは受け止めることが大事だと思います。
そして、そこで是非一度
「なぜ彼等・彼女等はそういうやり方をするんだろう」
「なぜ彼等・彼女等はそんなモノの言い方をするんだろう」
と考えたり、現地の人に聞いてみる。
その上で、
「どうしたらお互いが気持ちよく仕事ができるようになるか」
「どうしたら取り組むべき仕事がスムーズに行えるようになるか」
を考えていくことが大事です。
すると最初は理解ができなかった人達のことが徐々にわかるようになり、距離が縮まってくるのを実感し、親近感さえ覚えられるようになり、そして何かがうまく回り始める時が必ず来ます。
それが外国で、あるいは異国の人々と一緒にすることの一番の喜びだと私は思います。