海外に出たら幸せになれるか・・・?

私が「海外に住んでます」というと

「自分も海外に住みたい」
「ワタシも海外でやってみたい」

とおっしゃる方に結構な数でお会いすることがあります。


日本は窮屈だとか
今のモヤモヤした現状から抜け出したいとか
海外に挑戦したいとか

動機は様々なのですが、

では
「海外に出たら幸せになれるか?」
「日本にいる時よりいい思いができるのか?」

というと、僕は

日本にいても海外にいても
「プラス・マイナス=ゼロ」だと思います。


確かに、海外に出たら日本で経験できないことがたくさんあります。

日本にいるときより
周りを気にしなくてよかったり

日本にいるときより
自由を重んじる教育が受けられたり

本場の食べ物に舌鼓を打ったり

日本ではお目にかかれない風景に出会ったり

いろんなバックグランドを持った人と英語や現地の言葉を使って直に仕事や交流ができたり。


でも
海外になくて日本にあるものもたくさんあります。

よく言われる通り
時間通りに丁寧に対応してくれる「おもてなし」やサービス

夜中歩き回っても大丈夫な治安の良さ

清潔なトイレ、充実した医療体制

日本では蛇口をひねれば飲める水が出てくるありがたさを感じますし

理不尽な差別を受けることもありません。


だから海外にいようが日本にいようが
僕は「プラス・マイナス=ゼロ」だと思うのです。


「海外にいるからオマエはオイシイ思いをしてるんだろう」
「海外にいるから楽ばっかりしてるんだろう」

なんて意味合いのことを言われることがよくあります。

確かに環境が異なることで日本ではできない「オイシイ思い」をしていることはあるのかもしれませんが

海外にいるからこそ「日本ではあり得ないマズイ現実」に向き合わざるを得なかったり、「やり場のないネガティブな感情」を味わうことだってたくさんあるということです。


冒頭のようなことをおっしゃる方の話を聞いていると、何だか海外を「逃げ出す場所」のように捉えている方もいらっしゃるんだなと思い知らされます。

でも
日本から海外に逃げたって
またそこで逃げ出したくなることが出てくるものです。

日本で過ごそうが海外で過ごそうが、置かれた環境を「住めば都」にするかどうかは結局本人次第だと思います。

それに、誰かがおっしゃっていた

「幸せの総量はどこに行っても変わらない」

というのは真実なんじゃないかと。